ナス科野菜跡や連作の場合は接木苗で病害を回避する。肥切れさせない、整枝と摘葉をこまめに行う。
2) 品種
3) 作り方
畑の準備
植えつけ 整枝と誘引
追肥
かん水・敷わら
更新せん定
収穫
4)病害虫防除
病虫害の画像
作型/月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 露地 ___ ___ ___ ___ @-- --* *** *** *** **_ ___ ___
1)適地 高温を好みます。地方品種が多いのも特徴です。耕土が深く有機質に富んだ、保肥力、保水力に優れている土壌が適しています。
中長ナス:千両2号、みず茄、
丸ナス:早生大丸、
米ナス:くろわし
育苗は長い日数を要しますので、家庭菜園では苗を購入します。土壌病害の心配な場合には、接木苗を利用します。
耕うん前に1u当たり堆肥3kg、苦土石灰100g、BMようりん50gを施し、できるだけ深く耕うんします。さらに定植の1週間前になれば、うねの中央になる部分をスコップで50cm程度掘り、1u当たり緩効性肥料100gを施し、幅1.8mのうねを作ります(トウガラシ、ピーマンの項参照)。さらにうねの表面に高度化成肥料30gを施して、土とよく混ぜ合わせます。
5月上旬から植えつけることができます。早く植えるのは禁物で、活着も悪くその後の生育にも大きく影響します。植えつけはうねの中央部に株間60〜70cmで1条植えとし、鉢土の上がうね面と水平またはやや盛り上がるくらいの浅植えとします。なお植えつけ後、苗が倒れないように30cmくらいの仮支柱
を立てます。
家庭菜園では放任栽培になってしまっていることが多いようですが、収穫の盛りになる7月中旬から枝や葉が混み合い、変形果や色つやの悪い果実が多くなってきます。品質のよい果実を長く収穫するために整枝が必要です。
整枝は3〜4本仕立てにします。3本仕立ては1番花の直下のわき芽を2本残し、4本仕立てにする場合は1番花の上の強いわき芽も1本残します。残すわき芽の下の節になる芽は早めに全部摘みとります。整枝をする頃になると気温も高くなり、生育が早くなりますので、風で倒れないように長さ2mの支柱を枝ごとに立て、ヒモで固定し誘引していきます。
収穫が始まったら15日おきに、1回当たり株間やうね肩に高度化成肥料を株当り20g施し水をたっぷりやります。花の状態や開花の位置により栄養状態が分かります。雌しべが雄しべよりも長く(長花柱花)、開花位置から先に4〜5枚の展開葉があると健全で良い果実をつけ、雌しべが短い(中花柱花)または雄しべの中に隠れており(短花柱花)、開花位置から先に2枚程度しか展開葉がないと奇形果や落花の原因となります。このような状態になり始めたら追肥の間隔を短くするか、追肥量を増やしましょう。
品質の良いナスを多くと
るには、十分なかん水をすることが大切です。
さらに土壌表面の乾燥を防ぐため敷わらをす
ると効果があります。
皮の軟らかいおいしい秋ナス
をとるために7月下旬に、主枝と側枝の基部
の葉を2〜3枚残して切りもどしを行い、株
の回復を促すため追肥をします。せん定後はしばらく間、収穫ができなくなるので植えてある半分くらいの株で行いましょう。
とり遅れると種子が目立ち、肉質も悪くなります。収穫は図のように1〜2芽残して枝ごと穫ります。収穫の時にこのように切りもどすと株が混み合いにくくなります。
ナス科の野菜(トマト、トウガラシ、ジャガイモなど)跡の連作は、土壌病害が発生しやすくなるので接木苗を用いるか、新しい畑を選びましょう。アブラムシやハダニなどは、風通しが悪く日陰のところに発生するので、混み合った葉や枝の摘除を随時行い、風通しをよくします。
奇形葉が発生したり、果実のへたが褐変するのはチャノホコリダニの被害です。これは小さなダニが新芽についたり、果実のへたについて汁液を吸うために起こる症状ですひどい場合には芯が止まることもあります。少しでも症状が見られたらかなり広がっていますので、全部の株の防除を行いましょう。アブラムシはディプテレックス乳剤(収穫前日、3回)、ハダニ、チャノホコリダニはオサダン水和剤(収穫前日、2回)で防除します。
うどんこ病/ヘタ
うどんこ病/葉
すすかび病
半身いちょう病
ハモグリバエ
ハモグリバエ/拡大
ハモグリバエ/拡大