pilotの手動計算機




 機械式計算機にはタイガー計算器をはじめとして日本計算器やtaiyoなどなどいろんなメーカーがありますが、これはちょっと珍しいpilot製の小型機になっとります。 惜しいことに本体だけで資料がおまへんねやな。 年式やスペック等不明点ばっかりです。
 pilotのHPを見ますっちゅうと、昭和36年12月にパイロット事務機株式会社から出したもんのようです。

 大きさちゅうとタイガー計算器の半分程度で、これより小型の機械式計算器となる、そうですなアルピナとクルタくらいでっしゃろか。
 クルタ計算器は1970年頃使うたことがあるんですが、いざ手に入れようと想ったらどこにもありません。 ご存じのかたおられたらご一報願います。



 見ての通り、携帯用のケースが付いとります。  どうみても持って運んだろって感じでおますな。 重さは測っとりませんが、タイガー計算器よりはかなり軽う仕上がっとります。
 タイガー計算器のケースは、保存用と言った方が良いもんで、ケースそのものが巨大なとこへさして本体も重たいもんなんで、全部で10kg越えるほどにもなります。
 動作原理っちゅうと難しいですが、タイガーと大差ないです。 ただ、この機械は斜めに出たクランクハンドルが特徴的です。 使ってみるとこの斜めのクランクハンドルはなかなか使い良うてええもんですね。
 本体を体の右に斜めにおいてハンドルを回すと、ちょうど手首だけで回せる角度にしつらえてあるわけですな。


 有効桁数が8桁、全部で12桁表示なので、高性能なトランジスタ計算機黎明期のこの時代、卓上型とはいえ機械式計算器にはちょっと厳しかったかもしれません。